高校生の頃、テスト週間でカバンを廊下の内側にみんなで並べてテスト勉強を廊下でしていた。
カバンは2列に並んでいて、私はカバンのすぐそばで友達と勉強していた。
私のクラスには男子は5人しか居なかった
特に情報ビジネス科の男子だけで1日に女子と会話するのは5回もないくらい俗に言う影の薄い人達だった。
勉強をしてる間、いきなりカバン側にあった、足元が見えるくらいの窓ガラスが破れた
窓ガラスのすぐ隣に、カバンが2列並んでいて、そのカバン側に私は座っていた
いきなり破れた
フロイトの心理学でもあったように、人間は自分の記憶を消してしまう事があるらしい。
実際に破った感触も無ければ、一緒にいた友人も破ってないと言った
けどまあ、先生に報告しないと。と思って職員室に向かった。
うちの高校は、キリスト教主義学校で、なにかと行事や礼拝がある。
授業の一環には聖書や讃美歌などもあった。
けど、うちの高校は特に軍隊みたいに厳しかった。
集団行動は徹底的、少しズレるとすぐに殴られたりしばかれたりする学校だった。男女関係ない。
うちの担任は「怒ると怖い四天王」と呼ばれる内の1人が3年間担任だった。
担任の先生は怒ると、真夏でもクーラーを付けさずに、椅子や机の音を一切出さずに1時間無音の時を過ごしたり、廊下に並べさせられたりと色々あった。
他の先生でも、学年集会で集まる時に、45秒遅れた人がいると、グラウンドを45周走らせたりとまあ厳しい学校だった。
上の学年の先輩たちもそれが当たり前のように過ごしていたから私も殴られても気にしなかった。
ただ、怒らせると怠いので、窓が破れた時はクラス中で焦燥感が滞り、私は途方に暮れながら先生のところへ行った。
案の定、先生は怒って掃除機を持って出てきた
私は破った記憶がない
カバンにすがったせいで窓が破れたかもしれないけど、そんな記憶もどこにもない。
教室で先生に怒られながら私は破った記憶がない事を主張した。
友人も「破ってるところは見てない」と言ってくれたし、無口なクラスメイトの男子でさえ、悪い空気の中、破ってない事を主張してくれた。
なんであの窓ガラスがいきなり破れたのか分からない。
フロイトの心理学の通り、本当に私は記憶を消したのか。他に主張してくれた人たちの記憶も一緒に飛んだのか。
大人になった今でもあの時の事を考える
都合よく記憶にないのか、アニメの世界にでもいって霊丸でもカメハメ波でもオーラでも打ったのか未だに分からない。
人間の記憶は浅くて儚いな。
もしかしたら二重人格とかも本当にあったりして‥。